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サードウェーブはもう古い?コーヒーのフォースウェーブ(第四の波)は誰が握るのか?

「スペシャルティコーヒー」、「コーヒーのサードウェーブ(第三の波)」といった言葉を聞くようになってからそう長くは経っていませんが、今ではコーヒー好きなら誰もが知っている言葉になりました。

 

サードウェーブとは、ざっくり言えば"カップに運ばれるまでのトレーサビリティ(産地や農園、精製方法などがハッキリしていること)が明確である、いろいろな高品質なコーヒー豆の風味や特徴を楽しもう”という流れのこと。

 

スターバックスに代表されるように、これまで高品質なコーヒー豆を使ってきたものの、深煎りで機械的に抽出してきたようなセカンドウェーブとは違う流れがここ数年は流行ってきました。

※このためか、サードウェーブは浅煎りの酸っぱいコーヒーの流れと思っている方がいらっしゃいます。

 

そんな状況がここ数年続いていましたが、今ではサードウェーブの次に新たなコーヒーの波が来ると言われています。いわゆるフォースウェーブ(第四の波)。それでは、フォースウェーブのコーヒーはどんな流れを迎えるのでしょうか。

 

オートメーション化したコーヒーの抽出

個人的に、一番可能性が高いと思っているのは、コーヒーメーカーやエスプレッソマシンの高性能化によるコーヒーの品質底上げです。

 

 

サードウェーブの代表格でもあるブルーボトルコーヒーは、「日本の一杯一杯きちんとドリップする姿に関心を持った」とされていますが、一方でフォースウェーブでは、そうしたサードウェーブの職人芸的な部分がオートメーション化されて、誰でもおいしいコーヒーが飲める可能性もあります。

 

実際、毎年行われるコーヒーの祭典などでは、かなり高性能なコーヒーメーカーなども発表されており、湯音の設定のみならず、蒸らし時間からお湯のかけ方から、プロと同じように抽出したり、レシピを入力する機能のあるマシンが発表されています。

 

 

こうした高性能なマシンは値段も安くはないため、これが絶対とは言いませんが、コーヒー豆の品質がカップクオリティ、トレーサビリティとまで来た以上、マシンの性能と安定した抽出に目が向く可能性も否定できないでしょう。

 

生産者から直接消費者が生豆を仕入れるようになる

また、海外においてフォースウェーブの一つの可能性としては、「インターネットがさらに普及することによって、消費者が生産者から直接コーヒー豆を仕入れるようになることだ」とされています。

 

 

サードウェーブの流れの一つとして、生豆業者(インポーター)が、品質の良いコーヒー豆を販売してくれる小規模生産者と直接取引することで成立している面もあるので、それが消費者のレベルに降りてくることも否定はできないかと思います。

 

ただ、元の記事でも指摘されていますが、生産者から消費者が直接仕入れるとなると、輸送コストも、一度に仕入れる量(ロット)も、生産者の負担も、導入するのに大変なことのほうが多いでしょう。それに言葉の問題だってあります。

 

確かに、消費者が直接生産者から仕入れる仕組みができる可能性は否定できませんが、それが今すぐコーヒー消費の大きな流れを作るほどにはならないかなとも思います。

 

世界的にも関心の高いデカフェのコーヒー

また、注目されているのがデカフェのコーヒー。

 

日本でも一部流通していますが、まだまだ広まりの薄いデカフェのコーヒー。要はカフェインを特殊な方法によって抜いたコーヒー豆のことです。

 

カフェインが100%抜けるわけではありませんが、妊婦さんなど、今までコーヒーを飲めなかった方たちにコーヒーが広まるという意味では、今後もデカフェのコーヒーの流通量は増えていくことは間違いありません。

 

 

実際、UCCもデカフェではありませんが、栽培の段階からカフェイン量の低いコーヒー豆の品種を見つけ、自社で育成、収穫し、カフェインの少ないコーヒー豆などを売り出しています。

 

フォースウェーブと言えるほどになるかは分かりませんが、これからデカフェ、カフェインレスコーヒー市場はさらに広がっていくでしょう。

 

コーヒーのフォースウェーブ(第四の波)は日本発なるか?

正直、ここから世界へと広がっていくイメージはあまり湧きませんし、どちらかというとマーケティングの臭いがしますが、国内でも「次世代のフォースウェーブはこれだ!」と言っている方たちがいらっしゃいます。

 

彼らは、それぞれどんなコーヒーがフォースウェーブになると言っているのでしょうか。

 

コンビニコーヒー

なかには、今の国内での流行り具合をみて、コンビニコーヒーがフォースウェーブになるのでは?と言っている方もいらっしゃいます。ただ、正直、コンビニコーヒーがフォースウェーブと呼ばれる可能性はかなり低いと思います。

 

単純に、いくら日本で今後もコンビニコーヒーがトレンドになり続けたとしても、世界レベルに広がらなければフォースウェーブとは呼べないでしょうし、コンビニコーヒーをあくまで「日本のフォースウェーブ」と呼ぶなら、缶コーヒーはどうなるのかという話になります。

 

いずれにせよ、フォースウェーブと呼べるほど、まだまだ世界規模に広がるほどの流れではないでしょう。

 

自家(自宅)焙煎コーヒー

自家焙煎といえば、焙煎屋(ロースター)さんが自分の店舗でコーヒー豆を焙煎し、販売することを指しますが、今流行りなのは、消費者が自分で飲むためのコーヒーを自宅で焙煎するといった流れです。最近では、自宅で焙煎をする人が増えているのだとか。

 

国内のみならず、海外でもスマホと連動したようなホームロースターが開発されていますし、アメリカではホームローストする人も少なくないので、あながち間違いとは言えないかもしれません。

 

ただ、自家焙煎が流行るためには一般の消費者にはコスト、もしくは手間がかかり過ぎます。手網焙煎なら時間と手間がかかりますし、ホームロースターなら数万円以上のお金がかかります。これがフォースウェーブと呼ばれるほど一般に広まることはそうそうないかと思います。

 

日本流のコミュニケーション

一番ないかと思うのは、「日本流の真摯なコミュニケーションスタイルがフォースウェーブになる」という話。

 

 

日本流のコミュニケーションが海外でウケるか、実践できるかといった話の前に、まずそもそもコーヒーの楽しみ方や品質の話と全く関係がないので、これがフォースウェーブと呼ばれることはまずないかと思います。

 

フォースウェーブはすぐに切り替わるか?

ここまでのことを見ても分かるように、「次世代のフォースウェーブはこれだ!」という発言は後を絶ちませんが、正直、「本当に?」と首をかしげたくなるものがほとんどです。

 

そもそもこうしたコーヒーの流れは、その時代その時代の必要性に応じて進んできたものです。

 

ファーストウェーブによって、コーヒーの大量生産・大量消費が促され、品質の悪いコーヒー豆が市場に出回り、消費者がコーヒーを飲まなくなったために現れたセカンドウェーブ。

 

セカンドウェーブで台頭したシアトル系カフェによって、確かに品質は良くなったものの、深焼きの豆が増えて、「コーヒー本来の味や風味が分からない」などの批判が起き、一方で「同じ農園でも生育環境によって全く品質が異なる」といった新たな発見があったことによって生まれたサードウェーブの流れ。

 

いずれも、そこまでのコーヒーの流れに関する問題や新たな知見が発見されたことによって起こったものです。今後のフォースウェーブがなにになるかは分かりませんが、ひょっとすると、まだ「そのときではない」のかもしれません。