喫茶店開業前にコーヒー豆をどこから仕入れるか?業務用コーヒー豆の取り扱いについて

コーヒー豆の焙煎カフェ開業

飲食店、特にカフェ・喫茶店・レストランを開業するとなると、重要なのがコーヒー豆の仕入れです。

実際、100軒以上のカフェ開業にかかわってきた中で、多くの方が「コーヒー豆はどこで買えばいいんですか?」と尋ねられます。

そこで今回は、コーヒー豆の仕入れ先について主に4つの方法からご紹介します。

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インターネットや店舗から購入

まず、一番簡単なのはインターネットや店舗から直接購入することです。

出典:https://ranking.rakuten.co.jp/daily/201402/

あまりコーヒーがウリでない喫茶店・カフェはこのパターンが多いです。

いまや、ほとんどのコーヒーロースター・自家焙煎店がインターネット販売をしていますし、気に入ったコーヒー屋さんがあればそこから買う人も増えています。

インターネット購入のメリット・デメリット

この手段のメリットは、3つ。

  1. コーヒー屋との煩わしい交渉なく、すぐに始められる
  2. クレジットカード決済ができる
  3. ロットの制限がない

以上です。インターネットのラインナップを見て、カートへ入れて、クレジットカード決済をするだけでお店で出したいコーヒーが届くので、こんなに楽なことはないでしょう。

それに、100gの少量からも買えるので、コーヒーが全く出ない飲食店にとって、小ロットから仕入れられるメリットは大きいです。

一方で、デメリットも3つあります。

  1. 小売価格なので安くはない
  2. オリジナルブレンドや卸売り専用のコーヒー豆などの特典はない
  3. 掛け払いができない

以上です。インターネット上の価格は、あくまで一般の人も買える小売り価格。コーヒー屋によって考え方は変わりますが、卸売りと比べて原価が2~3割ほど変わってきます。

また、卸先にしか出さないコーヒー豆などもあったり、コーヒー屋によっては卸先限定でオリジナルブレンドを作っていたりします。

こういった様々な特典が受けられないのはデメリットでしょう。

食材屋から仕入れ

地域にもよりますが、基本的に大手の食材屋はほぼ必ずコーヒー豆の卸売りもしています。

大手レストランやバルなど、コーヒーもあるけど圧倒的に料理やお酒のほうがメインというお店はこのスタイルが多いです。

食材屋から仕入れるメリット・デメリット

食材屋から仕入れるメリットは主に2つです。

  1. 食材と仕入れを共有できるので、発注や支払いが楽
  2. 食材と一緒にもってきてくれるので、手間がない

つまり、食材屋に頼めば、経理・発注・受け取りのすべてが楽だということですね。

大きな飲食店だと、アルバイトが発注を管理していることも多く、食材や飲料を一元管理で発注できるというのはやはり大きなメリットです。

逆に、デメリットが3つ。

  1. 品質や保存環境がよくないものがほとんど
  2. 仕入れ単位が500gぐらいからで、劣化しやすい
  3. ラインナップは専門店に比べて少なめ

食材屋から仕入れる最大のデメリットは、「いつのコーヒー豆が届くか分からないし」「それがどのぐらいの品質か分からない」ことです。

これは、「自社でコーヒー豆の焙煎をやっていて、そこからお渡ししているんですよ~」なんて言っている食材屋でも同じ。

自社でロースターをやっていたとしても、大量焙煎で保管期間も長いため、中小ロースターに比べて保存状態はどうしても劣ります。

「少しでも美味しいコーヒーを出したい」と思っているオーナー様にはおすすめしません。

大手コーヒー豆卸売メーカーから仕入れ

UCCやKEYコーヒーに代表されるような大手メーカーからコーヒー豆を仕入れることもできます。

というより、今回ご紹介するなかではこの手段でコーヒー豆を仕入れるオーナー様が一番多いはずです。

理由はメリット・デメリットと重複するので、後ほどご紹介します。

大手ロースターから仕入れるメリット・デメリット

大手ロースターから仕入れるメリットは4つです。

  1. コーヒー豆のラインナップが多く、価格帯も店ごとに選べる
  2. コーヒーメーカーを無料で頼める
  3. 配送してくれる
  4. 食材や消耗品も持っているので、ドリンク周りがすべて一括で揃う

やはり、大手ロースターを使っている人が多いだけあって、メリットも一番豊富

お店の原価率から逆算しておすすめのコーヒー豆を出したり、個人店に配達してくれたりといったサービスの多さは断トツです。

特に、コーヒー豆の仕入れをするとコーヒーメーカーを無料で貸し出してくれるのは、個人オーナーにとってはとてもありがたいサービスでしょう。

一方で、大手ロースターのデメリットは3つです。

  1. 鮮度が低い豆もある
  2. 高品質なものは個人や中小企業に劣る
  3. 下手なものはでないが、売り上げ貢献もしない

以上です。

メリットが強力なぶん、あえて少しネガティブな書き方をしました。

もう少し簡単に言えば、食材屋よりも品質はいいかもしれませんが、個人店や中小企業の卸売り・インターネット販売には品質・コスパで敵わない可能性もあるということです。

悪い言い方をすれば「コーヒーメーカーをタダで使うために、こだわりなくコーヒー豆を使っているオーナーさんが多い」といえます。

中小企業・個人店から仕入れ

地元の中小企業や個人のロースターから仕入れる人も少なくありません。

表には出していなくても、たいていのロースターは卸売り・業務用販売をしているので、気になるロースターがあれば問い合わせてみるとよいでしょう。

嫌な顔をするロースターはそうそういないはずです。

個人店や中小企業から仕入れるメリット・デメリット

個人店や中小企業から仕入れるメリットは下記の3つです。

  1. 有名なロースターの豆なら、それだけでウリになる
  2. トップオブトップの高品質を求める場合におすすめ
  3. 地場企業ならお客さんを紹介してくれる場合も
  4. 抽出指導など、細かいサービスがあることも

以上です。

個人や中小企業を使うメリットは、とにかく「そのコーヒー豆を使うことで宣伝・集客になること」です。

また、大手では取り扱わないような高品質な、あるいは珍しいコーヒー豆を卸してくれることもあります。

個人店は、卸先一軒一軒が大事なため、抽出指導などの細やかなサービスをしてくれるのもありがたいところです。

個人店のデメリットは2つ。

  1. とにかく企業、店舗ごとのサービスの差が大きすぎる
  2. 自分に合うコーヒー屋を探すのに時間がかかる

個人や中小企業に関しては、とにかくこの一言に尽きると思うのですが、「個別のサービスの差が大きすぎる」のがデメリット。

本当に、ただコーヒー豆を横流しするだけの企業・ロースターもあれば、細かい抽出指導や小ロットからのオリジナルブレンド作成なども徹底してくれる店舗も。

そして、最高品質のコーヒー豆を出すところもあれば、大手にも劣るコーヒー豆を出すお店だってあります。

個人店や中小企業は、まず選ぶ段階が大変なので、そういった手間を嫌がって避けてしまう人も少なくありません。

「自分好みのコーヒー豆を見つけるには最高の手段」であることは間違いありませんが、「最高の手段にするには、開業前にそれなりに手間がかかる手段」とも言えます。

ちなみに、名古屋の自家焙煎店については、高品質なコーヒー豆を焙煎しているロースターをまとめているので、よかったらご覧ください。

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