業務用エスプレッソマシンや業務用グラインダーは専門店の高い什器類のため、どこで購入したらいいのか?新品と中古のどちらがいいのか?そもそも、何を選ぶかをどこに相談したらいいのか?
といったことが分からない方も多いはず。
そこで今回は
- マシンはレンタルやリースがいいのか?
- 新品と中古のどちらがいいのか?
- どこで購入・相談できるのか?
といった3テーマに沿って、カフェ開業をする際に重要なポイントである業務用エスプレッソマシンのお話をしていきます。
業務用マシンのレンタル
まず、業務用マシンやグラインダーのレンタルに関してですが、ほとんどのコーヒー屋がレンタルには対応していません。
数少ない対応メーカーとしては、UCC傘下のラッキーコーヒーマシン株式会社ぐらいでしょう。

そして、レンタルに関してはオフィスコーヒーなどで使う全自動マシンのレンタルぐらいならまだしも、カフェや飲食店で使うマシンとしてレンタルをすることはまったくおすすめしません。
たとえば、業務用クラスとして人気のエスプレッソマシンとしてLinea mini(1日MAX80杯程度)がありますが、こちらの1週間のレンタル料は45,000円~、エスプレッソ用グラインダーは1週間で20,000円です。
つまり、毎月260,000円をレンタル料に払うことになります。コーヒーにしか使用できないマシンにです。まず採算が合いません。
そして、ここ以外にも色々な販売店がマシンレンタルのプランを出していませんが、今のところ、まともな業務用ランクのマシンを貸している販売店で、エスプレッソ+グラインダーの月のレンタル料が3万円を割っている店舗を見たことがありません。
月に3万円も固定費を払うなら、絶対にその分の融資を借りて、購入されることをおすすめします。
レンタルは何カ月も、何年も継続的にやるものではなく、「これからエスプレッソマシンの導入を検討しているけど、まずはお客様の反応を見たい」といった購入検討などのタイミングで使うものだと思っていただいていいでしょう。
リースはあるの?
では、レンタルではなくリースならどうでしょうか?
どちらも全額損金(経費)扱いできる点は同じですが、リースならば、5~10年など長期間使い続けるため、ひと月あたりのランニングコストは安くなります。

↑レンタルとリースの違いを知りたい方はこちら
ただ、リースに関しては、こちらも先ほどのラッキーコーヒーマシン株式会社がラッキーリースというリースをかつてやっていましたが、それも今はなくなりました。
今では大手で対応しているのは(後ほども紹介しますが)A-Diningぐらいですが、これもエフ・エム・アイという会社の取り扱いマシンのみ(チンバリやファエマなど)で、最近のバリスタがよく使っているようなメーカー(シモネリやマルゾッコなど)を使うことはできません。
つまり、「これ!」と使いたいマシンがあって、それをリースしたい場合は、自分で銀行やリース会社に見積を持って行って、相談することになります。
冷蔵庫やその他什器類と違い、コーヒー業界のマシンはメーカーや販売店のリース対応はまずないと思っていただいて間違いありません。
また、これはネガティブな、でも飲食店をやるなら絶対に考えておきたいことですが、飲食店は比較的サイクルの短い業種です。長期間のリースを結んでしまった場合、撤退するときに居抜きでも物件が売れず、撤退しづらいということもあるのでご注意を。
もちろん、「自己資金でも融資でも、資金があれば」という大前提にはなりますが、業務用エスプレッソマシンは購入をベースに検討していくことがおすすめです。
業務用マシンは新品と中古のどちらがおすすめ?
さて、業務用マシンをいざ購入するとなった時、新品と中古のどちらがおすすめでしょうか?
知人からタダ同然で譲ってもらった、居抜きで買った物件で破格の値段で買えたとかでない限りは、基本的には断然新品がおすすめです。理由は3つ。
- 中古マシンはメーカーのメンテナンスがきかない
- 中古マシンが現在どんな状態なのかが分からない
- 市場の中古マシンと新品のマシンはそこまで売価が変わらない
以上です。
まず、中古業者が売っているエスプレッソマシンやグラインダーはどんな状態のものが引き渡され、どんな状態で保管されたのかが分かりません。
そのうえ、市販の業者が中古で出しているマシンは新品の掛値と大幅に価格が違うということもありません。※型落ちや長期間使われたマシンは別として
それこそ、時々メルカリやヤフオクで、一般的な中古業者よりも個人から安く商品が出品されているときもありますが、もちろんそうなるとメーカー修理などは依頼できません。
あくまで自宅の趣味で、あるいはリペアのあてがあって中古品を使うのなら問題ありませんし、なにより捨て値に近い形で中古品が買えるなら中古もアリです。
ですが、そうでもない限り、今のところ日本国内でエスプレッソマシンやグラインダーの中古品は、飲食店で使うにはリスクが高いわりにメリットが薄いと言っていいでしょう。
業務用エスプレッソマシンの取り扱い店
さて、業務用エスプレッソマシンの新品の販売店・取り扱い店をご紹介しますが、まず大事なのが、エスプレッソマシンの販売店自体は在庫を持っていないことが多いということ。
基本的には、業務用関連のほとんどの商品がメーカーや正規代理店からの取り寄せになります。※業務用のエアコンや冷蔵庫などもそうですよね?
そのため、納期に時間がかかることは覚えておく必要があります。早い場合でも1週間、遅ければ3カ月待ちになることもあるそうです。これを踏まえたうえで、エスプレッソマシンの購入は早め早めに準備しておくことが大事。
業務用エスプレッソマシンはどこで買えるの?
ロケット、エウレカなど、自社で輸入して販売している商品もある第一電化社。公式サイトの売れ筋をみても、他社の製品よりは、自社輸入商品に強いイメージの会社です。奈良と東京の店舗にはマシンのショールームなどもあります。
名古屋で日本トップクラスの品ぞろえのコーヒー器具店を営業しているcoffee beans&tools note。業務用マシンに加え、コーヒー豆の卸、トレーニングもやっており、マシンの購入に加えたアフターサポートが相談できます。
A-Diningは業務用マシンの販売だけでなく、リペアなども行っている会社。自社でメーカーからリペアを請け負っていることもあって、特に全自動マシンやコーヒーメーカーなどに強い印象の会社です。
購入までの流れ
さて、基本的に、業務用エスプレッソマシンを購入する場合、「いきなり購入!」というわけではなく、以下のような流れになります。
ネットでの割引価格が安くても、設置費があることを見積もりに明記していない場合は注意が必要です。追加で予算が必要になることもあります。
もし、そもそもどんなエスプレッソマシンを買っていいか分からない場合は、相談を受け付けている店舗に頼むのが大事。特に、上記でマシンの相談などを明記しているのは第一電化社とcoffee beans&tools noteでしょうか。
「かつて働いていた店と同じマシンが欲しい!」
「すでに展示会などでほしいマシンの目途はつけている!」
などならまだしも、自分に合ったマシンが分からないとか、飲食の新規創業で予算に合ったマシンが分からないといった場合は、相談できる店舗や会社に相談するのが大事です。
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