カフェ開業と同じぐらい将来の夢として取り上げられやすいのが、雑貨屋開業。
ただ、雑貨屋開業はと言っても、特に難しいのが仕入先を探すこと。いきなり個人が仕入れを探そうと思っても、なにから始めたらいいか分からないことでしょう。
そこで今回は、元小売店のオーナーが、「雑貨屋の仕入れ」について、いろいろな方法をご紹介していきます。
個人の雑貨の仕入れ ー商社・問屋から買うー
雑貨屋の仕入れの仕方は複数あります。
ただ、一番多いのはこのパターンでしょう。商社や問屋から仕入れて販売するパターンです。
とはいえ、ひとくちに商社、問屋と言ってもその範囲はさまざま。
総合的にいろいろな雑貨を扱っている商社もいれば、メーカーが問屋に近いことをやっている場合、あるいはコーヒー器具など専門の道具を扱っており、専門店にしか卸さないと決めている場合などなど…。
売りたい商品によって商社や問屋の雰囲気が変わってきますし、専門性が高い商品ほど、業界独特の商習慣があったりします。
専門性の高い雑貨を扱うときはルールを守ること
たとえば、私の扱っていたコーヒー器具にも業界独特のルールがありました。
よくあったのは必ず定価で販売してくれ…などです。
これは本来独占禁止法に違反するのでNG。ですが、ぶっちゃけ、メーカーや今後の業界での立ち位置を考えると、やはり無視はできません。
専門商品を扱うときは業界や問屋ごとの商習慣があるので、必ず販売ルールを確認しておきましょう。
たいてい問題になるのはこのあたりです。
- 商品の販売価格について
- 商品の販売ルートについて(店頭のみ、ECサイトNGなど)
- 仕入れ金額の支払い方法
- 受発注の方法
もし、この手の専門商品を扱いたい場合は、まずメーカーに「〇〇の商品を販売したいんですが、代理店様はありますか?」と尋ね、一般小売店に商品を販売している代理店を紹介してもらうとよいでしょう。
…個人店レベルだと、紹介してもらえないことも多いですけどね。
ただ、アタックしてみないとわからないので、まず尋ねることは大事です。
・商社や問屋のメリットは、一括でいろいろな製品を扱えること
・デメリットは面倒な商習慣がある場合が多いこと
展示会に参加して仕入先を探す
代理店やメーカーに直接コンタクトをとる手段がないときは展示会に参加するのも手です。
いろいろな業界の展示会については、こちらで一覧になっているので探してみて下さい!
ただ、展示会と言っても個人事業主がいきなり言っても相手にしてもらえないことも多いです。
そのときは、一般の方も入れる業界のイベントを探しましょう。
たとえば、私が以前かかわっていたコーヒー業界なら、SCAJというイベントが毎年開催されています。
ここは一般の方でも入場できるため、メーカーにいきなり商談を持ち掛けても全く問題ありません。実際、わたしもここから取引先を増やしていきました。
雑貨系なら、必ずこういったカジュアルなイベントがあるはず。ぜひ探してみてくださいね!
海外から雑貨を個人輸入して国内で販売する
また、他のお店と被らずオリジナリティを確保したり、売価を自由に決められるのは海外から輸入して国内で販売するケースです。いわゆる個人輸入ですね。
海外のメーカーから大量に輸入して販売するケースと、個人で海外の雑貨店などを巡って仕入れるケースとがありますが、これから雑貨店をやろうという方のほとんどはおそらく後者でしょう。
ただ、このケースは関税がかかったりといった手間があります。また、食器など人体に触れるものになると、食品衛生法の対象になり、検査などが必要になります。海外からの輸入は簡単なことではないので、必ず関税に関すること、検疫に関することを事前に調べておきましょう。
また、国内にインポーターを通して一度入ってきてさえいればこの手の許可は不要になりますが、一方で、国内に入ってきた海外の中古品だと古物商の許可が必要になります。
※海外で購入した中古品には、古物商の許可はいりません
輸入品はいろいろと手続きが必要なので、入念に調べたうえでの仕入れをおすすめします。
インターネット[WEBサイト]で雑貨を仕入れる
最近増えているのがインターネットでの仕入れ。
先ほどまでご覧いただいてわかるように、今までは、小規模小売店がメーカーと直接つながるのは大変でした。
ただ、最近ではオンライン仕入れマーケットが出てきたことによって、ツテがなくても気軽に雑貨の仕入れが可能になりました。
また、インターネット取引の場合、クレジットカードが使えるのでキャッシュフローのサイクルが楽になり、会計ソフトなどとの連携が楽なのも大きなメリットです。
代表的なのは、スーパーデリバリーとネッシー[NET SEA]でしょう。
それぞれ特徴を簡単にご紹介します。
スーパーデリバリーから仕入れる
インターネット仕入れサイトとしては3,000社と大規模で、登録企業も多くあります。
また、店舗を構える前でも仕入れに使えるのはメリットなうえ、一般には商流を公開していない珍しい商品が見つかることもあります。
※小売店経営時代に大変お世話になりました…
ネッシー[NET SEA]から仕入れる
一方で、ネッシーは登録企業4,800社と、業界でも大手クラスの規模。
そのため、「とりあえずこんな商品がないかな?」と探すのにもうってつけです。
両方利用した感想としては、得意分野や登録している企業が異なります。
利用はどちらも無料なので、どちらか一方だけ利用というよりも、どちらも利用するほうがおすすめです。
Temu[ティームー]を使って仕入する
中国系企業がアメリカで立ち上げたECサイトがTemu。
今やアメリカではAmazonにも迫りそうな勢いのサイトです。日本にも、2023年に入ってきましたが、そこまで知名度がまだ高くなく、仕入れサイトとして十分使えます。
実際、わたしはTemuで仕入れたステッカーを国内で販売し、毎月売り上げています。
ただ、Temuはぱっと見すごく怪しい。そのうえ、めちゃくちゃ安いため、詐欺サイトか?と疑う方もいらっしゃるよう。
きちんと、「そうではないよ」という記事も書いているので、気になる方はご覧ください。
インターネットで雑貨を仕入れする注意点
ただ、インターネット仕入れの注意点としては、下手をすると楽天やAmazonなどの大手ショッピングモールのほうが安い商品があるということです。
特に、大手メーカーの量販品、家電製品などはショッピングモールよりも高いことが多いです。
なぜなら、大手ショッピングモールにはメーカーから直接販売されているのに対し、オンライン仕入れマーケットは、間に中間マージンが入るから。
ですので、オンライン仕入れマーケットを使うときは、「大手のメジャーな商品を仕入れる」よりも「あまりメジャーでないマニアックな商品」を仕入れるときに使うのがおすすめです。
実際、わたしの過去の経験ですと、国内で1社しかなく、直接卸をやっていない植物性ミルクの輸入商社がSuperdeliveryに登録していました。
そこから仕入れることで売れ筋になった商品があります。
こういった“掘り出しもの”を探すのに、オンライン仕入れマーケットは向いています。
ぜひ活用して、お店の売上をアップさせてくださいね!
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