稲荷(いなり)といえば、京都の伏見稲荷神社や、東海の人であれば、岐阜の千代保稲荷神社を思い浮かべる人が多いでしょう。
確かに、これらのお稲荷さんは参拝者の方も多く、有名どころで一度は行ったことのある方も多いはず。
ですが、愛知にも日本三大稲荷に数えられる、有名なお稲荷さんがあることをご存じでしょうか?その名も豊川稲荷。
稲荷なのに、神社ではなくお寺のユニーク観光スポットです!
稲荷なのにお寺?豊川稲荷とは
京都の伏見稲荷もそうですが、稲荷と聞くと神社を思い浮かべる方が多いかと思います。
これは稲荷神をお祀りしているためにそう呼ばれるのですが、豊川稲荷は少し事情が違います。公式サイトにも以下のように紹介してあります。
豊川稲荷は正式名を「妙嚴寺」と称し、山号を圓福山とする曹洞宗の寺院です。
一般的に「稲荷」と呼ばれる場合は、「狐を祀った神社」を想像される方が多数であると思われますが、当寺でお祀りしておりますのは鎮守・豐川吒枳尼眞天(とよかわだきにしんてん)です。豐川吒枳尼眞天が稲穂を荷い、白い狐に跨っておられることから、いつしか「豊川稲荷」が通称として広まり、現在に至っております。出展: https://www.toyokawainari.jp/about/history/
つまり、豊川稲荷は同じお稲荷さんと言っても、狐を祀った神社ではなく、お寺なのです。
ですので、参拝をするときにも、パンパンと柏手を叩いてお参りしないように注意しましょう。
豊川稲荷の境内の雰囲気はとっても厳か
そんな豊川稲荷ですから、境内もとっても静かで厳か。
お盆やお正月など参拝客が多い時期であればともかく、普通の平日などに行くと、凛とした空気で静かな気持ちで過ごせます。
そしてなにより、豊川稲荷の面白いところは、たくさんの狐の石像が並ぶ霊狐塚。
信者の方たちが献納した何百体という狐の石像が並んでおり、見渡す限りの狐、キツネ、きつね。初めて訪ねた人は圧倒されるでしょう。
ちなみに、この狐たちですが、すべて同じというわけではなく、様々な表情があります。
新しいものは鼻先が丸くかわいらしいのですが、古いものは鼻先がとがっているうえに目つきも鋭く、なんとなくシャープで凛々しい印象になっています。
たくさんの狐が並んでいますが、それぞれにそれぞれの表情があるので、その違いを見比べて比較していくのも楽しいかもしれません。
豊川稲荷周辺の観光スポット!
そして、豊川稲荷の境内だけでなく、その周辺に広がる豊川の商店街や参道も楽しく、おすすめです。まず、JR豊川駅や名鉄豊川稲荷駅からまっすぐ豊川稲荷に向かう途中には「豊川商店街」があります。
こちらは地元の人が利用する銀行などが多いエリアですが、味噌カツのお店やウナギ屋さんなど飲食店も多いので、観光客の方が歩き回っても楽しいエリアです。
電車で来られた方は、行きに商店街を眺めながら豊川稲荷へと向かうといいでしょう。
そして、豊川稲荷の正面、駅側から来ると少し右にそれたエリアには「豊川いなり表参道」があります。
こちらは完全に観光客向けのエリアといったところで、B級グルメで有名になった稲荷バーガーや、名物のいなり寿司がいろいろなお店で販売されています。入口のレトロな看板もグッド!
行きと帰りとで、それぞれ違うルートで楽しめるので、散歩しているだけでもきっと楽しいはずです!
豊川の名物やグルメは?
いなり寿司
豊川の名物と言えば、まずはなにをおいてもいなり寿司でしょう!
スタンダードなおいなりから、来恩(らいおん)というテレビに何度も出ているお店では、揚げ稲荷などの変わり種も。いなり寿司を出すお店だけでも数軒あるので、いなり寿司巡りをやる人もいるほどです!
このあたりのスタンダードないなり寿司はテレビや雑誌でも何度も取り上げられるほど有名で、かなり甘めに味付けされたお揚げに包まれた五目御飯が特徴。
隣に少し辛めのショウガがアクセント代わりに添えられていて、一発で好きになること間違いなしのお味です。ぜひ、変わり種とあわせて食べ歩きしてみてください!
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油揚げのハンバーガー
お揚げはいなり寿司に使うだけでなく、豊川ではハンバーガーのバンズ代わりにも使われています。おきつね本舗のおきつねバーガーはテイクアウトグルメとしてもおすすめ!
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勢川 カレーうどん
豊橋カレーうどんという、カレーうどんの下にとろろご飯が隠れている、B級グルメがあります。名前の通り、お隣豊橋市の名物B級グルメです。
本来は豊橋まで行かないと食べられませんが、豊橋に本店を構える勢川だからこそ、豊川でもその味を味合うことができます。また、この店舗では豊橋とは違い、いなりモチが載った、いなりカレーうどんもあります。
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駅からは少し離れるものの、せっかく東三河まできたら、ご当地B級グルメを味わってみてはいかが?
駅前で立ち飲みグルメ
天ぷら盛り合わせ5種+刺身盛り合わせを850円で食べられる破格の立ち飲み屋。
天ぷらさかな へい吉。
立ち飲み屋ですが、天丼などのランチを楽しむこともできますし、なにより魚介が美味しいです。
豊川駅~豊川稲荷の間には、うなぎ屋などはあるものの、海鮮系の魚介がメインのお店がほとんどないため、美味しい海鮮を目的に立ち寄りたいお店です。
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もちろん、立ち飲み屋ですので、日本酒などのお酒もこだわりのものが数種類ほど置いてあります。豊川観光の際に、「帰る前に1杯ひっかけたい」といったニーズにぴったりです。
豊川稲荷までのアクセスは?
豊川稲荷には、JR豊川駅と名鉄豊川稲荷駅がそれぞれ最寄り駅になっています。
実は名鉄の豊川稲荷駅とJRの豊川駅は隣同士にあるためJRの豊川駅でも、名鉄の豊川稲荷駅でも、豊川稲荷までの時間的な違いはほとんどありません。
どちらのほうがおすすめ?
さて、名鉄とJR駅が隣同士なら、どちらのほうが豊川稲荷へ行くのにおすすめでしょうか?
結論から言えば、JRの豊川駅のほうが断然おすすめ。
まず、静岡や豊橋方面から行く場合は、豊橋駅からJR飯田線に乗れば直通で豊川駅に行くことができます。
一方で、名鉄で行こうと思うと、国府駅で一度乗り換えが必要なのでけっこう面倒です。電車の本数もJRのほうが多いので、JRで行きましょう。
では、名古屋方面から豊川稲荷へ行くときはどうか?
まず、名鉄名古屋駅から豊川稲荷駅へ行くときも豊橋から来るのと同じで、一度国府駅で乗り換える必要があります。
一方、JRで行く場合も、一度名古屋駅から豊橋駅へ行って、豊橋駅から飯田線に乗り換える必要があります。乗り換えの手間だけで言えば、名鉄とJRは変わりません。
ただ、最大の問題は名古屋から豊川駅までのJRの往復割引きっぷはあるのに、名鉄には豊川稲荷駅までの割引きっぷがないということです。JRと名鉄では最大600円の差がついてしまいます。
そのため、名古屋方面から行くときも、JRの往復きっぷか、カルテットきっぷを買って、豊橋駅で飯田線へ乗り換え。JR豊川駅へ行くことをおすすめします。
往復きっぷの仕様や詳細については、下記の記事にまとめてあるので、興味のある方はぜひご覧ください。
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