名古屋と豊橋は愛知県を横断するぐらいの距離感でかなり遠く、普通に電車に乗ってしまうと、名鉄なら片道1,140円、JRなら1,340円とけっこうな交通費になってしまいます。
ですが、名鉄とJRはそれぞれ競うように割引きっぷを発行しているので、この割引きっぷをうまく使えば、普通に乗ったときの片道料金ぐらいで名古屋ー豊橋間を往復できてしまうのです!
しかも、お得な新幹線きっぷを使えば、最短19分で片道移動できてしまいます!
今回は、それぞれの割引きっぷについてメリットやデメリット、一番安いのはどの方法かなどをご紹介していきます。
名古屋-豊橋間の行き来は名鉄とJRと新幹線の3パターン
まず、名古屋ー豊橋間のアクセス方法は主に3つです。
- 名鉄を使う〔最短49分〕
- JRの在来線を使う〔最短52分〕
- JRの新幹線を使う〔ひかりは19分、こだまは28分〕
最速の交通手段は新幹線で、その次が名鉄、最後がJRとなります。
価格に関しては、乗る電車にもよりますが、基本的には名鉄のほうがJR在来線よりも安いです。一番高いのが新幹線となります。
そして、名鉄は名古屋〔金山〕ー豊橋間の往復切符であるなごや特割2平日・なごや特割2土休日を発行しており、JRは名古屋市内ー豊橋ゾーン〔豊橋~豊川・二川〕の豊橋往復きっぷ、カルテットきっぷ[4枚つづりの切符]をそれぞれ発行しています。
名鉄とJRの往復切符は名前こそ同じ往復切符ですが、その仕様がまったく違うので、注意が必要です。もう少し詳しく見ていきましょう。
一番馴染みが深いのが名鉄(名古屋鉄道)
おそらく、豊橋側の方たちにとって、名古屋に行く手段として最も身近なのが名鉄の往復切符、なごや特割2平日・なごや特割2土休日です。
なごや特割2平日・なごや特割2土休日の特徴は以下の通り。
- 平日は往復1,780円 土日は往復1,560円
- なごや特割2平日は土日にも使用できるが、その逆は不可
- 乗車・降車駅は名鉄名古屋、金山、豊橋駅のみ
- 名鉄ミューズカードを持っていないと支払いは現金のみ
- 有効期限は販売月の翌月1日まで
出典:https://www.meitetsu.co.jp/plan/discount/1268869_8040.html
名鉄往復きっぷの特徴とは?
名鉄の往復きっぷの特徴は、「有効期限がその日中に切れないこと」でしょう。
このあと紹介しますが、JRの豊橋往復きっぷは使用期限が「その日一日限り」なので、名古屋や豊橋に泊まる人は名鉄の往復切符のほうがおすすめです。
ちなみに、JRのカルテット切符は有効期限が購入から1か月ですが、そちらは4枚つづり。名古屋に行く用事が多い人か、2人で行く場合でないと、なかなか利用できません。
また、金額的には、土日の料金こそ名鉄とJRで同じものの、平日に関しては、名鉄のほうが120円安かったりします。
そのため、「日をまたいで往復する場合」「平日に往復する場合」は名鉄のほうがお得だといえるでしょう。在来線と比べるなら名鉄のほうが速いですしね!
名古屋市内や豊橋周辺で降りるならJRが便利
名鉄と比べると、地元民の利用こそ少ないものの、利便性が高いのがJRの強み。
JRの豊橋往復きっぷとカルテットきっぷはただ2枚つづり、4枚つづりという違いだけでなく、それぞれかなり毛色が違うので、比較してみましょう。
豊橋往復きっぷ
- 名古屋市内ならどこでも乗車・下車可能
- 豊橋駅だけでなく、豊川・二川での乗車・下車が可能
- プラス料金を払えば新幹線に変更可能
- 料金は平日1,900円 土日1,560円
- 当日のみ使用可
- クレジットカード払い可
出典:https://railway.jr-central.co.jp/tickets/toyohashi-round/index.html
カルテットきっぷ
- 名古屋市内ならどこでも乗車・下車可能
- 豊橋駅だけでなく、豊川・二川での乗車・下車が可能
- プラス料金を払えば新幹線に変更可能
- 料金は4枚つづりで3,560円〔1往復1,780円〕
- 購入日から1か月間有効
- クレジットカード払い可
出典:https://railway.jr-central.co.jp/tickets/nagoya-toyohashi-round/index.html
往復きっぷとカルテットきっぷの特徴
まず、豊橋往復きっぷとカルテットきっぷの共通点は、「新幹線に切り替え可能」で、「名古屋市内~豊橋ゾーンならどこでも乗車・下車可」、「クレジットカードが使える」ことでしょう。
特に、名鉄の往復きっぷとの最大の違いは、名古屋市内なら名古屋駅や金山駅以外にも、新守山駅、大曽根駅、千種駅、八田駅、春田駅などが利用できることです。
これだけでも、最大240円の運賃がお得になるので、すごく大きなメリットです。
また、名古屋方面から豊橋方面に向かう場合は、豊川駅や二川駅も利用できます。それぞれ、豊川駅なら豊川稲荷・二川駅ならのんほいワールドと、県内では名の知れた観光施設ということもあって、これは大きいメリットです。

名鉄を使った場合と比べると、片道最大300円ほどお得になります。
豊橋往復きっぷやカルテットきっぷを使う方は、まずここが一番大きなポイントになります。
料金に関しては、JRの平日の往復きっぷは、名鉄やカルテットきっぷと比べると1,900円と120円高く、普通に名古屋駅や金山駅で降りてしまうと、あまりメリットがありません。
基本的には、上記の〔名古屋市内~豊橋ゾーン〕をうまく利用できる人向けです。
また、往復きっぷやカルテットきっぷは豊橋まで行かなくても、蒲郡など途中の駅で降りることもできます。
名古屋ー蒲郡間を普通にJRで往復すると、1,980円かかるので、平日でも往復きっぷのほうがお得。蒲郡観光の際は、ぜひお得なきっぷを使いましょう!

土日に関しては往復きっぷなら名鉄と横並びなので「日帰りするか」をポイントにお好みで、カルテットきっぷなら「新幹線に切り替えるか」「名古屋市内ー豊橋ゾーンで降りるか」をポイントに使い分けるのがベストです。
最短で行きたいなら新幹線へ変更!
ちなみに、豊橋往復きっぷ、カルテットきっぷはそれぞれ平日なら510円、休日なら400円で新幹線〔自由車両のみ〕へと変更できます。
30分に1回のこだまでも28分、2時間に1本のひかりなら19分で片道を通行できるため、圧倒的な速度感です。
ただ、こだまは約30分に1本、ひかりは約2時間に1本しか走っていないので、乗車するタイミングはとても重要です。
タイミングを逃すと、普通にJR快速で名古屋に行ったほうが早いこともあります。
JRには期間限定きっぷもあり
また、JRは期間限定で「新幹線名古屋往復きっぷタワーズパック」をやっていることも。
これは、豊橋-名古屋間の新幹線往復チケット+ゲートタワーで利用できる商品券1,000円分をセットで3,000円にした券です。

最初から新幹線を使うつもりであれば、土日でも2,360円かかります。
平日なら2,940円です。当日、ゲートタワーで買い物をしたいということであれば、土日平日どちらもお得になるので、このきっぷがおすすめです。
期間限定ではあるものの、かなりの頻度で毎年開催しているので、気になる方はぜひチェックしてみると良いでしょう!
まとめ
以下に、ポイントをまとめておきます。
・最安の手段は土日に名鉄かJRの在来線で往復すること
・平日なら、名鉄かカルテットきっぷがおすすめ
・日をまたぐ場合は、名鉄かカルテットきっぷ
・とにかく急ぎたい場合はJRで新幹線へ変更
以上です。
ぜひ、豊橋・名古屋間をお得に往復してくださいね!
ちなみに、片道だけしか使わないというのであれば、名鉄の往復切符もJRのカルテットきっぷも、少し割高ですが金券ショップでも販売されています。
名古屋駅側なら名鉄近くの地下街に、豊橋駅なら東口・西口ともに金券ショップがあるので、ぜひ!
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