“駅長たま”の名物猫で有名になった和歌山の貴志川線という電車路線をご存じでしょうか?
和歌山だけでなく、全国テレビなどでたま駅長のいる路線として有名になった和歌山電鉄の路線です。
残念ながら、初代たま駅長は2025年に亡くなってしまったため、今はニタマ駅長とよんたま駅長が引き継いでいますが、その人気は衰えず。
2021年にたまミュージアム電車が開始したこともあって、ますますその魅力を増している貴志川線に乗ってきました!
貴志川線のたまミュージアム電車の魅力とは?
貴志川線は、JR和歌山駅から貴志駅までを結ぶ片道30分ほどの短いローカル私鉄路線。
たま電車、いちご電車、動物愛護電車などいくつかの電車が走っていますが、特に猫好きの観光客におすすめしたいのが、たまミュージアム電車です!
黒い外装の電車はよく見ると、いたるところにたま駅長のイラストやロゴ、文字がちりばめられています。
そしてすごいのは外装だけじゃありません!
なにより内装の美しさ、可愛さが素晴らしいのです!
たまミュージアム電車の内装は猫好きにはたまらない!
2両編成の車内に入ると、猫好きならまず驚かされることでしょう。
ウッドを基調としたクラシックな内装のいたるところに散りばめられた、たま駅長の姿。写真からイラスト、グッズまで、いろいろなたま駅長が見られます。
下手な観光列車より気合が入っています。
しかも、これ!すごいのが二両とも内装やデザインが違うことなのです!カーテンの仕切りを超えると、また全く違う景色が広がります。
おかげで私は、和歌山駅から貴志駅への行きは1両目、帰りは2両目に乗って、たまミュージアム電車をすべて満喫しました!
しかも、電車の一部のエリアは、猫の鳴き声がにゃあにゃあとBGMでずっと流れています。電車のなかにいるだけでも癒される空間になっているのです!
※一部の乗客には「え?本物の猫がいるの!?」と驚く方も…
たま電車の壁や天井にはねこ!ネコ!猫!
そして、それぞれの車両の壁面や天井を見ると、これまた細かいデザインで施されたたまグッズ、たまイラストがいたるところに。猫好きじゃなくても、この意匠にはグッとくるところがあるんじゃないでしょうか!?
いやー、見渡す限りのねこ、ネコ、猫…。往復でも1時間の乗車時間ですが、至福の時間でした。
しかも、このたまミュージアム電車は特別運賃などはなく、普通の電車賃だけで乗れるところが最高!和歌山駅まで来たら、ぜひともこの電車にあえて乗りたいところです。
貴志駅にはたま神社とお土産どころ!
そして、終点の貴志駅まで行くと、猫をモチーフにした駅舎と、ニタマ駅長かよんたま駅長が乗客を迎えてくれます。※日によって駅長が変わります
直接触ったりはできないものの、たま駅長が人見知りをしないので、ぞんぶんにその自由な姿を見ることができるはず。
折り返しまで40分ほど電車が停車しているため、その間、周辺の散策や、たま駅長の姿をじっくり見ることができます。
よんたま駅長は貴志川線のどこにいるの?
ちなみに、終点の貴志駅には初代たま駅長のあとを引き継いだ”ニタマ駅長”がいますが、途中の伊太祈曽〔いだきそ〕駅には”よんたま駅長”もいます。
それぞれの駅長の出勤日があるため、事前に調べていくのがおすすめです!
また、終点の貴志駅では、たまグッズを買うことができます。自分用に、猫好きのあの人にお土産を買うこともできますよ。
なぜ、たま駅長とたま電車がマスコットなの?
さて、そもそもなぜ初代たま駅長は貴志川線のアイドル、貴志川スーパー駅長になったのでしょうか?
そのきっかけとなるお話は、たまミュージアム電車や、貴志駅のたま神社略記のなかに書かれていました。
詳細は画像を読んでもらえればわかりますが、簡単に。
初代たま駅長は、貴志駅の隣のお店の主人に飼われていたものの、貴志駅に住まわせてほしいと懇願され、それをきっかけに貴志駅駅長として採用されたのだとか。当時、赤字で廃線の危機にあった貴志川線でしたが、たま駅長の活躍によって、再生したそうです。
たま駅長の扱いが優遇されて、神社まで建立されるのも納得ですよね!
終点の貴志駅には、ニタマ、よんたまがどうやって名付けられたか、なぜ初代たま駅長を引き継いだのかが書かれているので、たま駅長ファンなら必読です!
電車のすれ違いでは、ほかのデザイン車両を見ることも!
そして、電車がすれ違うときには、たま電車や、いちご電車などのほかのデザイン車両の姿を見ることもできます。
車窓は全体を通してのどかな田園風景がメインに広がるのですが、ときどきアクセントのようにすれ違う電車を見かけるのがとても楽しいんですよね。癒されます。
電車に乗っている人、みんなが車両に乗った瞬間に笑顔になれる路線。貴志川線。
公式ホームページの「日本一心豊かなローカル線になりたい!」のキャッチコピー通り、穏やかな気持ちになれる路線です。
折り返し時間を含めても、トータル1時間半ぐらいで観光できるので、ぜひ一度ご乗車をおすすめします。
たまミュージアム電車の乗り方と料金
たまミュージアム電車に観光で乗る方は、おそらく和歌山駅から貴志駅までを往復で乗ることになるでしょう。そういった方は1日乗車券〔800円〕のご利用がおすすめ。
和歌山駅から貴志駅までは片道410円のため、往復するだけでお得になります。
ただ、チケットの買い方など、初めて行くとまずわからないので、少し解説をしておきます。
1日乗車券のきっぷの買い方
まず、初めて乗るひとが絶対に悩むのが、貴志川線へ乗り方。実は、貴志川線はJR和歌山駅の改札内にあるため、外から直接乗ることができません。
貴志川線の無人チケット販売機は改札の外にあるものの、1日乗車券の販売所はJR和歌山駅構内の9番ホームの窓口。そのため、一度JRの改札内に入る必要があります。
※事前にインターネットの公式サイトから買うこともできます
JRの改札で「貴志川線の1日乗車券を買いたいので通っていいですか?」と聞くと、JRの職員さんが改札内へ通してくれるという仕組み。
最初通るときはドキドキしますが、JRの改札のところに、貴志川線の乗り方の案内が貼ってあるので、迷うことはないはずです。
たまミュージアム電車の運行日と運行状況
また、たまミュージアム電車は運行している日とそうでない日とがあるので要注意!
公式サイトから、たまミュージアム電車の運航日と運行時間が確認できるので、絶対に事前に確認しておきましょう!
また、体調不良等がなければ、基本的にはどちらかの駅長が貴志駅にいるようになっていますが、その日にニタマ駅長とよんたま駅長がそれぞれどこにいるかのチェックも忘れないようにしましょうね!
本当に心癒される路線で、800円で観光施設に行くよりずっと楽しい時間を過ごせるので、和歌山市内の一人旅に、あるいはデートに、家族旅行にと、いろいろなシーンでのご利用におすすめですよ!
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