家庭用エスプレッソマシンを選ぶとき、みなさんはどんな基準で選ぶでしょうか?
全自動エスプレッソマシンなら、コーヒーのクオリティやコストパフォーマンス、清掃のしやすさなどでしょう。
では、セミオートなら?
おそらく多くの方が「自宅でラテアート」をやりたいときにセミオートの家庭用エスプレッソマシンを探すことでしょう。
そこで今回は、自宅でラテアートをやるために必要な家庭用エスプレッソマシンについて、おすすめのエントリーモデル2台を比較し、その特徴をご紹介していきます。
ラテアートを始めるにはエスプレッソマシンが必要
さて、エスプレッソマシンの話に入る前に、「ラテアートをやるには本当にエスプレッソマシンが必要なのか?」についてお話します。
Youtubeなどで、ミルクフローサーを使ってラテアートを作る動画などもあるため、ときどき「エスプレッソはイタリアの直火エスプレッソメーカーで作って、ミルクはミルクフローサーで泡立てたものを使ってラテアートは描けないか?」と聞くことがあります。
結論を言えば、できなくはないですが、初心者には間違いなく難しいです。
特に、ミルクのスチームがうまくいかないでしょう。たぶん、初心者のうちは「なぜ失敗したのかもわからない」状況になります。
最近では、ナノフォーマーなどパワーのあるミルクフォーマーも出てきたため、以前よりはエスプレッソマシンがなくともミルクの泡立てだけなら、ラテアートを描きやすい環境にはなってきました。ただ、ナノフォーマーを使っても肝心のエスプレッソが薄いと、ラテアートはとたんに描きづらくなります。
下記の動画が分かりやすいので、もしミルクフォーマーでアートが描けないかとお考えの方はご覧ください。
ですので、基本的には現状、自宅でラテアートを始めるためにはエスプレッソマシンが必要と思っていただいて大丈夫です。
3万円以内で買えるエスプレッソマシン
まず、今回の家庭用エスプレッソマシンを選んだ基準ですが、主に3つあります。
- 3万円以内であること
- 国内に正規代理店、もしくはメーカーがあること
- ある程度、多くのユーザーが使っていること
以上です。
2番の「国内に正規代理店やメーカーがあるか」に関しては重視していない方が多いですが、意外と重要なポイント。家庭用エスプレッソマシンはエスプレッソの抽出の際に9気圧という力をかける以上、正直、ほかの家電製品より壊れやすいです。
複数のメーカーのマシンを使ったことがありますが、下手をすると業務用マシンですら新品でも故障が起きるときは起きます。そのため、保証がしっかりしているか、故障したときに対応してくれる代理店が国内にあるかは非常に重要です。
こうした視点から、今回は国内メーカーである「Devicestyle(デバイスタイル) TH-030」と「Delonghi(デロンギ) スティローザ」をそれぞれピックアップし、比較していきます。
デバイスタイル TH-030の特徴
デバイスタイルのメリット
直径58mmのフィルターバスケット(コーヒー粉を入れる部分)は、業務用マシンと同じサイズ。粉量を業務用マシンと同じぐらい使えるうえ、タンパーも業務用のものを使えるため、カフェや喫茶店で飲むようなエスプレッソに近い味わいを家庭でも出せるのが最大の特徴です。
↑画像左がTH-030、右が業務用マシン リネアミニのもの
高クオリティなエスプレッソを楽しみたい方や、カフェと似た環境で抽出を練習したい方におすすめ。
また、以前まではUCCの関連会社であるラッキーコーヒーマシンからBME-100という国産エスプレッソマシンがありましたが、そちらが終売になってしまったため、唯一の国産家庭用エスプレッソマシンでもあります。
デバイスタイルのデメリット
ミルクのスチームのパワーが安定しないことです。デロンギの中位モデルに比べると、ミルクのスチームのパワーが安定していないのがデバイスタイルのデメリットになります。スチームのパワーだけならデロンギに軍配が上がります。
ただ、パワーが安定しないとは言っても、デバイスタイルでラテアート用のミルクが描けないということではなく、使うタイミングによってスチームの力が変わるということです。問題なくラテアートなどは描けます。
スチームのパワーや使用感に関しては、下記の方の動画が分かりやすいため、そちらをご覧ください。
デロンギ スティローザの特徴
デロンギのメリット
スチームの安定性はデバイスタイルより高いため、ラテアートのことだけを考えるならデロンギに軍配が上がります。
また、ネットでの販売価格が2万円前後と、デバイスタイルよりも6,000~7,000円ほど安いのも魅力のひとつです。スチームのパワーに関しては、文字では分かりづらいため、実際の使用動画をご紹介します。先ほどのデバイスタイルを紹介している方と同じ方の動画です。
特にスチームのパワーの部分を比較してご覧ください。
デロンギのデメリット
デメリットとしては、51㎜のバスケットのため、エスプレッソのクオリティはデバイスタイルに劣るところです。また、51mmのバスケット用のタンパーなどは少ないため、どうしても「エスプレッソの練習」などにも向いていません。
ポイントは高クオリティなエスプレッソを求めるか
デバイスタイルのTH-030とデロンギのスティローザはどちらもラテアートを描くという点においてはおすすめですが、ポイントはエスプレッソのクオリティを求めるかどうかです。
カフェに近いエスプレッソを出したい方、本格的なエスプレッソの抽出の仕方を練習したい方にはデバイスタイルのほうが向いていますし、そこまででもなければデロンギでも構いません。
清掃のしやすさや使い勝手などメンテナンス性においては、そこまでの大差はないので、上記をポイントにお好みのマシンをお選びください。
下記ではラテアートに向いているカップやピッチャーなどもご紹介していますのでよかったら。
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